仏壇・仏具の修復とクリーニングについて

仏壇修理-1

SHARE

Pocket

仏壇は先祖代々受け継がれ大切にお祀りされていきますが、繊細な造りとなる仏壇は月日が経つにつれ、部分的な破損や故障もつきものです。また自分では落とし辛い汚れもあります。仏壇・仏具は決して安いお買い物ではありません。ここでは仏壇を修復・再生させたいけれど、どんな風に行えば良いのか?専門業者選びのポイントなども含め解説していきます。

仏壇修復は自分でできるのか

結論から言うと、細かな修復を自分で行うことはオススメ出来ません。繊細な仏壇は簡単な手入れは出来ても、誤った扱いをするとその後に新たな劣化や故障を引き起こす一因にもなり兼ねません。先ずは購入した仏壇店に相談するのが良いか思いますが、先祖代々受け継がれてきた仏壇だと、どこで購入したものか分からない場合もあります。その際は、仏壇の修復を専門に行っている業者に依頼してみるのも一つの方法です。仏壇の状態は一つ一つ異なります。経験豊富なプロの仏壇再生専門職人が、最適な修復方法を提案してくれます。

クリーニングと修復の違い

仏壇の何をどの様に再生させたいのかによって行う作業は異なります。

クリーニング

傷みは目立たないが、こびりついた落としきれない汚れが気になるという場合に最適です。長年使用した仏壇には線香やローソクのススで金箔の輝きや漆の光沢がくすんでいきます。特に金箔部分は非情に繊細な為、自分での掃除はかなり難しく、専用洗浄液で金箔に付着した汚れを綺麗に落として貰う事で、仏壇の本来の輝きを再現する事ができます。

尚、クリーニング=お掃除という認識となりますので、日頃のお手入れをこまめにしっかり行えば、敢えてクリーニングを依頼するというリスクは避けられます。以下、仏壇のお手入れ方法についての記事も参考にしてみてください。

仏壇のお手入れで気をつける3つのポイント

修復・部分修復

クリーニングでの再生が困難な場合、修復を依頼するのがお勧めです。クリーニングと比べ予算も上がりますが新品同様に仕上がります。修復は大きく分けて以下2つのパターンがあります。

  • 修復 漆の塗り直し・金箔の貼り直しを含め徹底的にきれいにしたい場合に最適です。
  • 部分修復 気になる金箔の剥がれや小傷の直し、彫刻部分の欠けや傷の補修など、傷んでいる部分を中心に修理とお掃除を行います。予算を抑え、短期間で美しくさせたい場合に最適です。

こんな事が気になったら専門業者に依頼しよう

剥げや傷

細かく使用されている金箔部分や金仏壇は取り扱いに注意が必要です。むやみに素手で触ると金箔が剥げてしまったり指紋が付いてしまったり、濡らさないように等注意が多い材質となる為、修復やクリーニングを依頼するのがオススメです。また漆部分も触ったり擦ったりすると事で傷がつくこともあります。傷ついてしまった部分の修復は自分で修理するのは困難です。

色あせ

仏壇は年月の経過により、少しずつ色あせが生じます。特に安価な唐木仏壇など、木目が自然の木目ではなく印刷して描いた木目であることが多いため、専門業者での修復が必要になります。

歪み

外部からの刺激や負担のかかり具合によって歪みが生じてしまうこともよくあります。仏壇にはロウソクや線香を立てますが、その影響で部分的に熱が加えられ、熱せられやすい部分が歪んでしまうこともあります。少し温風が当たる程度で歪むことはありませんが、長期間にわたってストーブやエアコンなどの暖房器具を仏壇のそばに置いているときには、温風が当たる部分に歪みが生じることもよくあります。目で見て解り辛い場合でも、仏壇の扉の閉まりが悪いなど感じる際には歪みが生じ始めている証拠となりますので、専門業者に確認してもらいましょう。

金具の破損・彫刻の欠損

部分的な破損や欠損は細かい装飾の多い仏壇にはつきものです。ちょっとした補修を自分で行おうとして大きな破損の原因にもなり兼ねません。専門業者への依頼をオススメします。

修復する際の注意点

どこに依頼するか

仏壇仏具店仏壇修理専門の業者の2種類に大きく分かれます。

仏壇仏具店は自社で製造も行っている仏壇仏具店もあれば、販売のみを行っている仏壇仏具店もあります。製造も行っている仏壇仏具店なら、自社内に職人がいるため、修復も自社内で可能です。ただし、自社で販売した仏壇でないと、修復に対応していないこともあります。

仏壇修理専門の業者は、修理や洗浄に特化しています。基本的に、どんなタイプの仏壇にも対応してもらえます。料金は仏壇修理専門の業者の方が高い業者と安い業者の差が大きいです。目安としては提携工場のある専門業者の方がコストは抑える事ができるようです。

価格

仏壇修理の費用は仏壇の大きさ・修理の種類・依頼する業者などによって差があります。小型の仏壇と大きめの仏壇で5倍くらい差がある業者も多いです。金仏壇と唐木仏壇では3倍程度差が出るようです。金額の目安は、近年増加している小型の仏壇であれば10万円から20万円くらい。もう少し大きめのサイズであれば20万円から40万円、更に大きめの仏壇であれば50万から100万円以上かかります。

部分修理や部分修復だけ依頼するのであれば、もっと安く済みます。修理や修復をする箇所が少なければ数万円から10万円程度で済むことも多いようです。いずれもケースによって異なりますので、まずは見積りをとって検討します。ほとんどの業者が見積もりは無料で行ってくれますので、いくつかみて検討するのも良いでしょう。

修復の期間

大掛かりにならず1日で済むような修復内容であれば、自宅への出張に対応している業者もあります。仏壇を運び出さなくて済むのが大きなメリットです。出張を希望の際には出張での修理に対応しているかどうか業者選びのポイントとしておくと良いでしょう。

仏壇の修復を依頼する場合には、業者に預かってもらうのが一般的です。どのくらいの日数が必要か、見積りの段階で確認します。目安は2,3カ月程度はみておいた方が無難です。場合によっては数ヵ月と時間がかかることもあります。法要の日程などと重なっていた場合、仏壇がないまま法要を執り行うことにもなりかねませんので、目的をもった修復を希望の際はなるべく早めに依頼をしましょう。

修復の間、本尊と位牌はどこに置けばいいの?

仏壇を預けに出す際には、本尊と位牌の安置場所も考える必要があります。この場合、仏壇を置いていた場所に仮の仏壇としきちんと置くか、菩提寺で預かっていただくという方法があります。

専門業者を選ぶポイント

何といっても最適な修復方法の提案をしてくれるかどうかです。余計な費用が掛からぬ様、金箔の張替えや漆の塗替えをおこなう修復から、洗浄剤を使用した分解クリーニングまで、何が必要な作業なのか、それにあたり予算と品質のバランスがとれた最適な方法を提案をしてくれるかどうかが重要です。

修復を依頼するに辺り、こだわりたい部分をきちんと理解してもられるよう、予算と品質のバランスの目安をきちんと決めておきましょう。また、経験豊富な仏壇再生の専門職人が在籍しているかどうかも判断基準としてポイントにするとよいでしょう。

まとめ

日頃の手入れ次第で仏壇の状態がきちんと保たれるかはかなり差があります。大きく目立つ傷や歪みが生じた頃には大掛かりな修復が必要となるかもしれません。仏壇は末永く使用するものとなりますので、自宅の管理とも同様と言えます。先ずは日頃の手入れをきちんと行い、少し気になるくらいで点検の意味を込めて仏具店や専門の業者に確認をして貰うと良いかもしれません。仏壇は決して安い物ではありません。定期的なメンテナンスが末永く使用する秘訣となるでしょう。