【相続人の確定】戸籍の調査方法を解説!

相続

SHARE

Pocket

被相続人が亡くなって相続が開始すると遺産分割協議をすることになりますが、このとき相続人が漏れてしまうと大変なトラブルが起こるおそれがあることをご存知でしょうか。

この記事では、遺産分割協議の前に必ずしなければいけない「相続人の確定」と「戸籍の調査方法」について解説していきます。相続のトラブル回避に役立ててください。被相続人が亡くなって相続が開始すると遺産分割協議をすることになりますが、このとき相続人が漏れてしまうと大変なトラブルが起こるおそれがあることをご存知でしょうか。

この記事では、遺産分割協議の前に必ずしなければいけない「相続人の確定」と「戸籍の調査方法」について解説していきます。相続のトラブル回避に役立ててください。

相続人の確定の必要性

被相続人(財産を持っている故人)から財産を相続するためには、相続人の確定が必要です。

相続は被相続人が亡くなった時から開始しますので、その瞬間から財産は全ての相続人の共有財産になります。財産を分割するために遺産分割協議で話し合いをすることがありますが、この時にきちんと「相続人を確定」しておかないと大変なことになる可能性があります。

相続人になる可能性があるのは

  • 配偶者
  • 子供(孫)
  • 親(祖父母も)
  • 兄弟姉妹
などの血族などになりますが、生き別れの兄弟がいたり、家族に内緒で認知した子供がいたり、養子縁組の事実を知らないまま過ごしていたという可能性もあります。

このようなことが原因で、相続人が確定していないまま遺産分割協議をしてしまうと、最悪の場合、遺産分割協議で決めたことが無効になることもあるのです。

このようなトラブルを回避するために相続人を確定するためには、被相続人の出生時から死亡するまでの戸籍を集めて調査し、親族を洗いなおす必要があります

相続人確定に必要な戸籍調査の方法

戸籍は市区町村単位で管理をされていますので、相続人を確定するためには「被相続人の戸籍」が置かれている本籍地の市区町村の役所で戸籍を調査する必要があります。調査の流れや注意点など、詳細を下記で説明していきましょう。

戸籍調査方法の前に知るべき戸籍について

戸籍調査の方法を知る前に、戸籍にはどんなことが記載されているかを理解しておきましょう。

戸籍には

  • 氏名
  • 生年月日
  • 戸籍に入った年月日と入った理由
  • 実父実母の氏名とそれぞれの続柄
  • 養親の氏名と続柄(戸籍に入っている人が養子の場合)
  • 結婚している場合は夫、もしくは妻であると記載
  • 他の戸籍から移ってきた場合は、直前の戸籍を記載
  • その他

除籍・転籍・改製について

戸籍から抜ける場合には、除籍・転籍・改製などの理由が記載されます。

  • 除籍…死亡や結婚などで戸籍から抜けること
  • 転籍…実家住まいだった人が、別の住まいに移って家庭を持つなどで戸籍を抜けること
  • 改製…制度改製などを理由に戸籍が変更されたこと。(例:昭和32年の家単位から家族単位への改製など)

戸籍の調査方法

では、戸籍の調査方法を具体的に説明していきましょう。

被相続人の戸籍謄本の請求

上記で説明したように、戸籍は被相続人の本籍地の市区町村の役所で管理していますので、戸籍調査をするには、該当の役所に戸籍謄本を請求する必要があります。

請求は直接役所に行ってもいいですし、郵送でもかまいません。

もし本籍地がわからない場合は、亡くなった被相続人の「住民票の除票」を「本籍地表示あり」で申請しましょう。

このとき注意しなければいけないことは、戸籍は被相続人が亡くなったときから出生したときまで遡って全て請求しなければいけないということです。

これは、被相続人が亡くなったときの最後の戸籍には、それ以前の戸籍で除籍された家族が記載されてないからです。

戸籍を遡って請求する方法とは

亡くなったときの戸籍に「◯年◯月◯日 △△県□□市**町*丁目*番地*号より転籍」と記載されていれば、被相続人はその日付のタイミングで△△県□□市から現在の戸籍に移ってきたことになります。

△△県□□市の役所で戸籍を請求し、同じように転籍前の住所を調べて遡っていきましょう。遡りながら、過去の婚姻歴や認知した子供がいなかったか、養子がいなかったかなどを全て調べていき、相続人を洗い出して確定しましょう。

もし、改製が行われていてそれ以前のことが記載されていないときは「改製原戸籍謄本」が必要になり、死亡や結婚などで家族が全員除籍されている場合は除籍謄本が必要になります。

居所がわからない相続人の住所を調べるには

もし被相続人に離婚歴があった場合、前妻は相続人になれませんが、前妻の子は相続する権利を持っているため住所を調べる必要があります。ただし、戸籍には前妻の現住所は記載されていません。

このように、相続人の居所がわからず、戸籍にも住所が記載されていない場合は、戸籍の附票を取り寄せて調べることができます。

相続人が行方不明の場合は?

附票の住所に連絡したのに返事がなかったなど、相続人が行方不明や音信不通の場合は、不在者財産管理人を立てることで、行方不明・音信不通の相続人の財産を代わりに管理してもらうことができます。

相続人が失踪している場合は?

災害などで相続人の生死や消息が不明の場合や、数年以上前に家を出たきり音信普通で居所も生死もわからない場合は、家庭裁判所に失踪宣告申立てを行うことができます。

失踪宣告申立てをして正式に失踪宣告されると、法律上は死亡したものとみなされます。ただし、失踪宣告された後でも、失踪者本人が現れて失踪宣告取り消しの申立てが認められた場合は、相続する権利も復活するので相続人になることができます。

戸籍請求ができる人・必要なものとは?

戸籍請求の申請は郵送でもできますが、申請できる人は

  • 被相続人の戸籍に記載されている人
  • 被相続人に記載されている人の配偶者や直系親族
  • 委任状を持った代理人
に限られています。

申請するときは、事前に電話連絡しておいた方が処理が早く進むかもしれません。

申請時には

  • 申請書
  • 顔写真付きの身分証(運転免許証やパスポートなど)のコピー
  • 印鑑
  • 委任状(代理人が申請する場合のみ)

が必要です。

また、

  • 戸籍謄本の手数料:450円
  • 除籍謄本の手数料:750円
  • 改製原戸籍謄本の手数料:750円
※平成30年6月現在

が必要になることも覚えておきましょう。

まとめ

いかがでしたか。

相続人を確定する方法が理解できたでしょうか。
相続人が確定していない状態で遺産分割協議を行ってしまうと、話し合った内容が無効になってしまう可能性があります。そのようなトラブルを防ぐためにも、きちんと相続人を確定することが大切です。

相続人を確定するには、被相続人の出生時から死亡時までの戸籍が必要であり、結婚や死亡などで親族が全て除籍になっている場合は除籍謄本、改製が行われている場合は改製原戸籍謄本が必要になります。
ただ、相続人が音信不通や失踪している場合は、不在者管理人を立てたり、失踪宣告申立てで対応できることもあります。

必要に応じて弁護士などと相談しながら、漏れがないように相続人を確定しましょう。