【お墓の基礎知識】墓石の費用相場・選び方・デザインを解説!

お墓 デザイン

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通夜・葬儀に続いて、人が亡くなったときに欠かせないのがお墓の手配です。
先祖代々の墓がある場合はいいですが、故人が入るべきお墓がなかった場合には、遺された遺族が墓石を手配し、故人のお墓を用意しなくてはなりません。
今回は、購入する機会が少ないからこそ、事前にきちんと知っておきたい「墓石」のことについて、選び方やデザイン、費用相場を解説していきます。

いざというときに慌てないために、ぜひ最後まで目を通してください。

墓石とは

墓石(ぼせき・はかいし)は、その場所が故人のお墓であることを示す石のことです。

日本の一般的な墓石は、以下のパーツからなっています。

墓石名称

  • 竿石(さおいし)…故人の生没年月日や名前などを掘る部分。この石碑に故人・先祖の霊魂が宿ると言われ、礼拝の対象となる。
  • カロート(納骨室)…遺骨を納める石室のこと。普段は外から見えないようになっており、納骨のときのみ開閉される。
  • 上台・中台・芝台…石塔を支える台の部分にあたる石。
  • 水鉢…カロートのフタの部分にあたり、お参りの際には故人にお供えする水をためる部分。
  • 花立…水鉢の両サイドに設置されている、一対の墓花をお供えするための花瓶の役割を果たす。
  • 香炉…お線香をお供えするスペース。立てて置くタイプと、横に寝かせて置くタイプがある。
  • 墓誌(ぼし)…石塔とは別に、代々の先祖の名前などを刻んでおく石板。
  • 物置石…物を置いたり、収納しておくために設置されている石。扉付きのものもある。
  • 墓前灯篭(ぼぜんとうろう)…墓の敷地の入り口にあり、明かりを灯すことのできる灯篭。
  • 外柵(がいさく)…両隣のお墓との境界線を区別するための石の柵で、この下には巻石と呼ばれる土台がある。
  • 敷石(しきいし)・玉砂利(たまじゃり)…お墓の敷地内、参拝者の歩くところに敷いておく石。玉砂利にはいろいろな色のものがある。
  • 塔婆立て(とうばたて)…法要のときに作成する塔婆(卒塔婆)を立てかけるためのスペース。
もともとは縦長に長方形の石を積んだ「和形」が主流でしたが、近年ではキリスト教式の墓石の影響を受けた横長の「洋型」、ユニークなかたちの「デザイン型」の墓石も見られます。

墓石-型

「和型」「洋型」「デザイン型」の墓石には、それぞれ以下のような特徴やメリットがあります。

  • 「和型」…日本古来の墓石のかたちで、長方形の石を縦に積むため背が高い。日本の墓地において、周囲の景観と調和がとれやすい。
  • 「洋型」…長方形の石板を地面から近い位置に横向きに配置するため、背が低い。地震で崩れにくく、和形に比べデザインに自由度が高いのが特徴。
  • 「デザイン型」…故人にゆかりの品や好きだったキャラクター、かわいがっていたペットなどのかたちを模した墓石を配置できる。

墓石の種類

墓石には、以下2つの条件を満たす石が、好んで使用されます。

  1. 硬度と吸水性が高く、風雨や地震にも耐えられる「耐久性」の高いもの
  2. 墓石として加工したときに、見た目のツヤや文様、色が美しいもの
数百種類あると言われる石の中でも、日本で最も墓石として人気があるのは「御影石(みかげいし)」で、黒御影は関東、白御影は関西地方で定番の墓石として知られています。

また、御影石には黒・白の他にも、桜色の万成石(まんなりいし)、淡い緑色に見える本小松石などがあり、国内産のものは高級な石材として有名です。

近年では墓石に使われる御影石のほとんどが海外からの輸入品であると言われ、高級石材である国内産の石が使用される機会は、減ってきていると言われています。

墓石に使われる石の種類については以下でも解説していますので、あわせて参考にしてください。

墓石の選び方

墓石を選ぶときは、色や模様の出方など石の「見た目」、そして石の耐久性を予測するための「硬度」「吸水性」「産地」を基準に選ぶのがおすすめです。

墓石選びで石の「見た目」を見るべき理由

石の色や模様は、石の種類や産地・価格などによってかなり変わってきます。

基本的には、故人や遺族の好みで決めてOKですが、石の色・模様と墓石のかたちの組み合わせによっては、周辺の風景になじまず、悪い意味で目立ってしまう可能性もあります。

また、石の色や模様は、経年劣化によって変わっていく可能性も高いです。

墓石を選ぶときは、石の色・模様がお墓が入る予定の墓地・霊園の風景にマッチしているか、また経年劣化による変化がどの程度になるかを、ある程度予測して選んだ方が良いでしょう。

墓石選びで石の「硬度・吸水性・産地」を見るべき理由

国産なら雨ざらしでも200年はもつと言われる墓石ですが、石の性質が建立先の土地や遺族の手入れの頻度に合っていないと、それだけ耐久年数は少なくなります。

例えば、吸水性の低い石を多湿の土地の墓石とすれば石の中に水分が入って劣化が早まりますし、寒冷地に低温に弱い墓石を置くと割れやすくなりますよね。

墓石を選ぶときは、石の生産地とお墓を建立する土地の両方の気候を考慮し、硬度・吸水性・産地から石の性質を予測して、選ぶようにしてください。

墓石の費用相場

墓石の費用は、以下4つの要素によって決定します。

  1. 石の種類(石そのものの単価)
  2. 石の使用量(敷地面積、パーツの数)
  3. 石への彫刻内容(文字数、絵柄の有無)
  4. 墓石のデザイン(石のかたちなど)

地域・宗旨・墓地の考え方などによって墓の大きさやデザインはかなり違ってくるため、墓石にかかる費用相場にも地域差が大きくなります。

このため、具体的な相場を述べるのは難しいですが、おおよそ100~200万円と考えておきましょう。

墓石の文字にかかる費用

墓石の彫刻にかかる費用は、彫刻する件数(人数)ごとに設定されているのが一般的です。

仏式・和型の墓石を例にすると、1人分の名前・戒名・生没年月日を記入するのに3~5万円程度かかるケースが多いようです。

以降、石塔や墓誌への記入事項が増えていけばいくほど、件数に応じて文字入れにかかる費用も大きくなります。

墓石のデザインについて

かつては、故人・先祖の生没年月日や名前だけを墓石に刻むのが一般的でしたが、近年では従来の考え方に捉われない文字・デザインを彫刻する人も増えてきました。

石材店によっては、遺族側が提案するオリジナルの図柄をもとにデザインを考案し、彫刻するサービスを行っているところもあります。

文字のデザイン

近年では、故人の名前だけでなく生前の口癖や好きだった言葉、愛読していた文章の一節、遺族から故人へ贈る言葉などが刻まれるケースが増えています。

具体的には「ありがとう」「やすらぎ」「ぬくもり」など故人を偲ぶ想いを感じさせるものや、「自然」「自由」「平和」など、故人と遺族の願いが感じられる文言が使われています。

文字の色

墓石に入れる文字の色について全国的な規定はありませんが、地域や霊園・墓地、菩提寺となっている住職の考え方などによって変わってくると言われます。

墓石に入れる文字の色は、親族の年長者や寺・霊園・墓地関係者に相談してから、決定するようにしてください。

文字のフォント

色と同様、墓石に入れる文字のフォントにも、特別な決まりはありません。

基本的には遺族の好みで決めて良いとされますが、お墓のデザインや周辺との兼ね合いを見て、どのフォントにすべきか石材店の人に相談するのが良いでしょう。

墓石に入れる文字や言葉の知識については、以下の記事にまとめてご紹介していますので、あわせてチェックしてください。

花のデザイン

特に洋型の墓石において、近年では文字に加えて花などの絵柄・デザインを彫刻することも増えてきているため、石材店に複数の彫刻パターンが用意されていることも多いです。

まだまだ和型の墓石での使用は少ないですが、興味がある方は、石材店のスタッフに相談してみましょう。

墓石の費用相場・選び方まとめ

墓石の購入には、石の種類や量・デザインの他、彫刻する文字内容などによって費用がかかり、全体で100~200万円程度の金額が必要になると言われます。

使用する石の種類や量・デザインは、基本的に遺族の好みで決定して問題ありませんが、建立する土地の風土や景観、また菩提寺や霊園・墓地の考え方には配慮する必要があります。

この記事を参考に、石材店・菩提寺・霊園・墓地の助けを借りながら、故人も遺族も納得のいく墓石を購入してください。