【天理教】葬儀の流れ、マナーについて徹底解説!

天理教葬儀の流れ_アイキャッチ

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江戸時代末期、1800年代に中山みきによって開かれたと言われる天理教は、神道をベースとした新興宗教の1つです。

奈良県天理市を中心に多くの教会・支部を持っていますが、仏教に比べると信者数は少ないため、よく知らないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、天理教の葬儀式に参列する前に知っておきたい、天理教の考え方や葬儀の流れ・マナーをわかりやすく解説していきます。

いざという時に慌てず、適切なふるまいをするためにも、しっかりと確認しておいてくださいね。

天理教の葬儀とは?

「教派神道(新しい神道)」と呼ばれる神道の一種である天理教の葬儀では、全体の式次第やマナーが神式に似ているのが特徴です。

死生観や葬儀に対しては独特な考え方を持っており、特徴的なものとしては以下のようなものが挙げられます。

 

  • 人類はみな兄弟姉妹であり、生も死もすべてが良いことと考える
  • 人間の身体は、この世で生きるための神様からの「借り物」
  • 死は「借り物の身体を神様にお返しする」ということであり、死者の魂は「次の身体が見つかるまでは魂も神様にお預けすべきもの」

上記から、天理教が仏教や一般的にイメージされる神道とも、異なった考え方や死生観を持っていることが想像できますね。

天理教の葬儀では、神道の式次第や作法をベースにしつつ、独特の考え方やマナーが入って来るものと理解しておきましょう。

天理教の葬儀の流れ

天理教の葬儀に対する考え方の特徴を理解できたら、次は、天理教の葬儀の流れを式次第に沿って具体的にご紹介していきます。

臨終

死は神様に身体を魂とお返しすることであり、喜ばしいことと考える天理教では、人が亡くなることを「臨終」ではなく「出直し」と呼びます。

またこの考え方に基づき、亡くなった当日のことを「出直し当日」と言い換える風習もあります。

「臨終」や「命日」と言った表現は天理教の考え方にはそぐわないので、教義にのっとった言い換えの配慮ができると良いでしょう。

ご安置

出直しを迎えたご遺体は、葬儀社に連絡して自宅または葬儀会場などに搬送してもらいます。

自宅または会場にご遺体が到着したら寝具に寝かせて安置し、その前には御神酒・米・野菜・魚などの供物をささげます。

ご遺体の安置と供物の設置までが完了したら、所属する天理教教会に連絡して、葬儀の日取りや内容の打ち合わせに入ります。

天理教の葬儀では、僧侶の代わりに祭主や祭官を呼ぶ必要があり、さらに協会によっては楽人と呼ばれる演奏者などの手配も必要です。

また、手配する会場の規模や祭主・祭官・楽人の数、供物の内容などにも地域差があります。

葬儀がきちんと所属する教会の方針にのっとった内容になるよう、喪主と教会担当者、葬儀社担当者を交えてしっかり打ち合わせを進めてくださいね.

通夜

天理教信者にとって、通夜式は「魂を古い身体から取り出し、神様のもとへお届する」非常に重要な儀式です。

故人との別れを惜しむ告別式よりも重要視する傾向があるほどで、儀式の意味合いから通夜式ではなく「遷霊祭」または「みたまうつし」と呼ばれます。

天理教の遷霊祭・みたまうつしの一般的な流れは、以下の通りです。

  1. 祭主・祭官・楽人などが葬儀会場に入場する
  2. 式典が滞りなく進むよう、まず「祓言葉(はらえことば)」を奏上
  3. 仏教の位牌にあたる霊璽(れいじ)や祭壇、玉串や参列者をお祓い
  4. みたま(魂)をご遺体から取り出し、神のもとへ返す儀式を行う
  5. 魂が安らかであるよう、祭主が供物や玉串をささげ、礼拝
  6. みたまうつしを完了させるための「しずめの詞」と奏上
  7. 遺族・参列者が順に玉串奉奠と列拝する

玉串奉奠とは?

仏教の葬儀式で言うところの焼香にあたるもので、玉串と呼ばれる木綿のついた榊の枝を、祭壇と故人のみたまに捧げます。

作法としては、祭官から左手に葉が来るように玉串を受け取って祭壇前に進み、葉が祭壇側に向くよう時計回りに回してから一礼します。

その後、さらに左手が枝側になるよう時計回りに玉串を回して、枝を祭壇に向けた状態で玉串台に奉奠します。

玉串奉奠が終わったら、天理教の作法にのっとり「二礼四拍手一拝四拍手一礼」で列拝してください。

拍手は、しのび手ではなく軽く音を立てて行い、礼は30度程度の軽いお辞儀、拝は90度程度の深いお辞儀の姿勢を取るのがポイントです。

告別式

発葬儀・葬場儀と呼ばれる天理教の告別式の流れは、前日の遷霊祭・みたまうつしとほとんど同じです。

祭主・祭官のしのび詞奏上に始まり、捧げものや玉串奉奠を経て、遺族と参列者の玉串奉奠が行われます。

ただし、地域や教会によっては故人の経歴の紹介や、祭主・祭官の退場前に供物を下げるなどの動きが入る場合もあります。

詳しいし式次第や作法は、所属の教会関係者に確認した方が良いでしょう。

天理教の葬儀でのマナー

天理教の葬儀の流れとあわせて、天理教の葬儀に参列するときの香典・服装・数珠などの基本マナーも確認しておきましょう。

香典のマナー

基本的には神式と同じで、仏教で用いるような表書きやイラストの香典袋を使用しなければ問題ありません。

天理教で選ぶべき香典袋の表書き・水引に関する注意点は以下にご紹介していますので、確認して下さい。

  • 水引…黒白のものを選ぶ
  • 表書き…「御霊前」「御玉串料」「御榊料」のいずれか
  • 蓮の花のイラスト、御仏前の表書きは仏教用なので使用しない

服装のマナー

一般的な葬儀で来ていくような、喪服で構いません。

男性は黒の上下スーツに黒のネクタイと靴、女性は黒のワンピースまたはセットアップに、黒の靴とストッキング、鞄で統一しましょう。

また、腕時計と結婚指輪、真珠のネックレス以外のアクセサリーは付けないようにしてくださいね。

数珠のマナー

数珠は仏教において「お坊さんが読んだお経を数えるため」に作られたものとされているので、神道関係の葬儀には必要ありません。

持っていくとマナー違反になりますので、注意してくださいね。

まとめ

その考え方や教義が独特から、天理教の葬儀は一般的な神道をベースにしながらも、独特な作法のなかで行われます。

今回は、みたまうつしから葬場儀までの一般的な天理教の葬儀の流れと参列のマナーについて紹介しましたが、これはあくまで一例です。

故人が所属する天理教教会の方針や、地域の風習によっても違ってきます。

この記事を参考にしつつ、不明点や不安なところは、参列の前に遺族に確認しておくことをおすすめします。